雇用安定・抵触日 派遣の皆様へ

【派遣】派遣法3年の抵触日の制度が逆効果である点について。

更新日:

お疲れ様です。

 

大手人材会社で法務をしている新一です。

今日は、「派遣法3年の抵触日はいらない」ということについて書いていきたいと思います。

 

1.派遣法3年の抵触日とは

まず、派遣法3年の抵触日は、いわゆる「組織単位の期間制限」と言われるものです。

これはどういうことかといいますと、派遣社員は、同一の組織(派遣法上のイメージでは「課」にあたるようですが、そんなん正直会社で判断できないです。行政に確認しても回答まちまちなので)に、継続して3年就業できないという制度です。

平成25年改正の派遣法により導入されました。

 

2.派遣法3年の期間制限の趣旨

さて、この派遣法3年の期間制限制度の趣旨(狙い)は、派遣労働者が同じ組織で働ける期間を3年間とすることにより、派遣社員としての固定化(ずっと派遣社員になってしまい、正社員になれなくなってしまうこと)を防ぐ点にあります。

つまり、例えば、東京第一支店法人営業部第1課などに3年間しかいられないことにして、派遣労働者のジョブローテーションを促し、派遣労働者のキャリアアップを図り、直接雇用を含め、つきたい仕事につかせてあげること、を狙ったものです。

 

3.派遣法3年の期間制限はうまく機能しているのか?気になるキャリアアップと雇用安定は?

しかしですね、3年経った後に次の派遣先がそんなに都合よく見つかりますでしょうか?

若ければまだ見つかるんですよ。

若い人、スキルのある人、見た目のいい人とか。

まあスキルのある人はいったん議論の対象から外してもいいと思うので、外しますね。

普通に考えたらよい派遣先を見つけるのは厳しいんです。

 

そもそも、派遣社員って、派遣社員の間は同じ業務するんです。
といいますのも、派遣法により、派遣社員には、派遣契約と就業条件明示書に書いてない業務をさせてはならないからです(安い給料でこき使うことを防止するためです)。

まあ、派遣契約の中身を変更すればよいので、3年ずーっとというわけではないですが。

でも、例えば、まず初めの3ヶ月は、営業事務をやるとするじゃないですか。しかも、その営業事務の内容も、契約書にけっこう細かく限定しないといけなくて、契約書に書いてない業務をさせると派遣法違反になります。

従って、その3ヶ月間で、派遣社員がやる業務はけっこう限定された営業事務になるわけです。

そうすると、その3ヶ月間は、営業事務のスキルしかつかないんですよね。だからその3ヶ月間はスキルあがらないんですよ。

もちろん多少はスキルの制度とか、幅とかは着くと思います。

しかし、それは明らかに正社員と比べて遅いです。

周り(競争相手)より成長が遅いということは、相対的には遅れを取っています。

これを3年間続けると、3年後には遅れを取った派遣社員が出来上がります。

この状況で、

「3年間働いたので、次から別の組織でしか就業できません。新しい派遣先探しますねー!(いいとこ見つかるといいですね!キャリアアップしましょうね!)」

って言われても、そりゃあ無理だろって話なんですよ。

もともとスキルが高い人はいいと思うんですけどね。スキルの高い人は、そのスキルをいかして派遣やってるので、能力は上がっていくでしょうね。でも、事務とか、製造業務とかは、そんなに簡単にスキル上がらないです。そのため同じ派遣先で3年間しか働けなくすることによって、キャリアアップを図る、というのは無理です。

次の派遣先が見つかればいい方だと思います。

若さがなくなってきたら、大分不利ですよ。

しかも、派遣の人に最初仕事教えるの嫌がる会社も普通にあります。当たり前です。

その結果、いつか、派遣法3年の期間制限後に、次の派遣先が見つからず、派遣法の3年の期間制限のせいで、派遣社員の仕事がなくなる日が来ます。

派遣法により、逆に、派遣社員の雇用が危なくなってます。

派遣法3年の期間制限は逆効果です。

派遣法3年の期間制限は改正した方がいいと思います。

雇用安定とキャリアアップは別の方法で図った方がいいです。

☆派遣社員が正社員になる方法を書きましたので、よろしければ参考にしてください。

【派遣】派遣社員から正社員になる超具体的な方法3選

 

今日は以上です。

ありがとうございました。

S新一

-雇用安定・抵触日, 派遣の皆様へ
-, ,

Copyright© とにかく笑えれば , 2019 All Rights Reserved Powered by STINGER.

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。