お疲れ様です。
元大手の派遣会社で法務をやっていた新一です。
今日は派遣会社の法務として、ずーっと思っていたことを書いていきます。
その内容は、タイトルの通り、
いつ派遣先がなくなっても困らないようにする方法
です。
■目次です
1.いつ仕事がなくなるかわかない怖さ
有期の派遣社員の場合、常にいつお仕事がなくなるのか不安だと思います。
私も毎日のように、派遣先の要望や、ポジションクローズ、トラブルにより契約終了となった案件をたくさん見てきました。
(有期の)派遣社員のメリットは、お仕事を自由に選べることで、デメリットはいつ契約が終了するかわからないこと、だと思います。
自分は一応いわゆる正社員ではありますが、
「いつどこに飛ばされるかわからない。」
「こんな仕事入社のときにやるっていわれなかったけどな。」
と思いながら毎日仕事をしていました。
そのため、
「派遣社員に比べて正社員は安定しているけど、しんどいし、働く場所が決まっていない。その意味では派遣社員はメリットがある。」
と思っていました。
でも、派遣社員はいくら「長期前提です」とか、「正社員登用の可能性あります」とか言われても確実ではないので、基本的に3か月に一回契約終了の恐怖があります。
そこで結局、
「有期の派遣社員をするならいつ今の派遣先がなくなっても困らないようにするしかないなと思いました。」
そこで、今日は自分の次の経験をもとに、いつ次の派遣先がなくなっても困らないようにする方法を書いていきたいと思います。
2.結局現実的な方法は、スキルアップと多数の派遣会社に登録すること
いきなり単純な結論ですが、「派遣社員をしながら」だと、次のお仕事がなくなっても困らないようにする方法は結局スキルアップ(コミュニケーション能力も含めて)と多数の派遣会社に登録することです。
めっちゃシンプルです。なので、この後どうしたらそれを実現できるかを書いていきます。
【次のお仕事がなくなっても困らないようにする方法(理屈上のものも含めて)】
①次の仕事を紹介してもらえるにしておくこと
②仕事がなくなっても困らないようにお金をためておくこと
③派遣以外にお金を稼ぐ方法を作っておく
④お金持ちと結婚する・またはしている
⑤無期の派遣社員か正社員を目指す
そして、上のピンク色で囲んだところのうち、
②、③、④のどれかができていれば、派遣先がなくなったときにあまり悩まないので、ここからは①の、「次の仕事を紹介してもらえるようにしておくこと」を中心に書いていきます。
※⑤の無期の派遣社員か正社員を目指す方法については、以下の記事に書いてます。
【関連】派遣から無期の派遣社員か正社員を目指す方法・無期派遣に関する記事
・【派遣】無期転換権とは?無期転換権は今の仕事が続く間は使わない方がいい。
3.次の仕事を紹介してもらう方法は、スキルアップとたくさんの派遣会社に登録しておくこと
見出しにも書きましたが、現実的に次のお仕事を紹介してもらう方法は、
①スキルアップをしておくこと
②たくさんの派遣会社に登録しておくこと
の2つです。
4.スキルアップについて
そして、スキルアップの内容ですが、細かく分けるとたくさんあります。
■資格や経験・実績など
一番重要なのは、資格や経験・実績です。
例えば、英語・簿記の資格や、人事・経理等自分の特技領域としたい仕事のスキル・経験などです。
■履歴書には書けないけどとても大事。コミュニケーション能力。
このほかに、重要なスキルとして、言葉にするのが難しいスキルであるコミュニケーション能力があります。
この部分だけで1つの記事になるくらい書けるのですが、実際に派遣切りされてしまう人には特徴があるためです。
結構多いのはいわゆる「コミュニケーション能力」に問題がある、という評価をされてしまうことです。
これは、便利な言葉ですが、結局は
・派遣先の指揮命令者に気に入られるか
・派遣会社の担当者・担当者の上司・同僚に気に入られるか
です。
そして、派遣先や派遣会社とうまくやることは確かに重要ですが、我慢し続けると辛いですし、そもそも相手が悪いこともあります。
そのため、無理なときは派遣先を変更することも必要です。
ちなみに、私は職場の上司と合わず、2回転職しましたが、そのたび環境はよくなりました。
正直、基本的にはいい人がいる職場の方が、優れた方が多いので給料含めた環境はよくなります。
さて、派遣先を変更したいときは、今登録している派遣先ごと変更することが多くなります。
というのは、途中でやめたり、派遣先が継続を求めている時にやめると、今の派遣会社ともめて終うことがあるためです。
そこで、あらかじめたくさんの派遣会社に登録しておくことがよいと思います。
5.たくさんの派遣会社に登録する必要性について
次の仕事をすぐに得るためにできる方法で、
「もし自分が派遣社員をするならどうするかな?」
と考えたときに絶対することは、たくさんの派遣会社に登録することです。
なぜなら、派遣会社ごとに微妙に持っている案件が違いますし、そもそも今の派遣会社の営業担当と相性が悪い可能性があるからです。
営業担当ごとに派遣社員が決まっているので、今の営業担当と相性が悪い場合は、派遣会社ごと変更するしかないです(営業担当が移動すれば、当然営業担当も変わりますが、早くても数か月先になります)。
従って、まず真っ先にやった方がいいことは、とりあえず5社には登録することです。
自分だったら、自分が満足する仕事をいつも紹介してもらえる状態になるまで登録します。
ここが本当に重要で、ネットであまりに評判が悪いところは辞めた方がいいですが、普通以上の評価を得ているところは、あとは担当者とタイミング次第です。
■ポイント
・普通以上の評価を得ているところは、あとは担当者とタイミング次第だから、とりあえずガンガン登録する。
・お仕事をたくさん紹介されてから、自分が仕事を選ぶ立場になる。
そして、注意点ですが、
・ほとんどの派遣会社は、契約満了の1か月前に雇止めを通知します。
・しかも、雇止めをする際、次のお仕事を紹介する義務はありません。
そうすると、
雇止めを通知されてから1か月以内に次のお仕事を探さないといけないことになります。
したがって、
雇止めされてから派遣会社を探す時間や、一社ごとに登録をしに行ったりする時間はないことになります。
だからこそ、私は、いつも少なくとも5社は登録した方がいいと思ってます。
(「5社」が一番管理しやすかったからです。なので、もう使わないと思った派遣会社はこの「5社」には含めない方がいいです)
6.派遣会社を選ぶ基準
そこで、自分だったらどこに登録するか、考えたのですが、まず大手には登録します。
理由は、たくさんありますが次の通りです。
■大手の方がいいと思う理由
①大手の方が派遣先から信用されていること
⇒そもそも派遣先と派遣会社の契約がなくなった場合、派遣会社がどんなに頑張っても契約終了です。
②大手の方が案件が多いこと
⇒仕事を紹介してもらうことが目的である以上、案件を多く持っている会社に登録するのは必須です。
③大手の方が、腕のいい担当者がついてくれる可能性が高いこと
⇒担当者の腕が悪いと、派遣会社とトラブルになりそうな時にすぐ派遣先の方の見方をして契約終了させてくる可能性があります。また、社会保険の案内などを間違える人がいます。
④そう簡単に潰れないから何かあっても給料はちゃんと払ってくれること
⑤労働局や世間が監視してるから、違法なことは滅多にされない
⇒大手で法務をやっていたので痛感しましたが、大手だと法律や世間の目が本当に厳しいです。同一労働同一賃金や最低賃金の対応も厳しいです。大手の方が時給上がる可能性高いです。
7.いいと思う派遣会社一覧
■いいと思った派遣会社とその理由です。
●派遣会社で一番大きいため、求人数とオフィスの数が一番多いため、紹介してもらえる企業が多いし、登録しに行くのが楽だから。
●法律改正に慎重なため、同一労働・同一賃金に対応して、交通費支給・時給アップの可能性が高いため。
●「また働きたい派遣会社No.1」を取得したため。
(月間人材ビジネス第26回派遣スタッフ満足度調査より)
●リクルートグループであり信頼できるため。
●派遣会社の中で一番社員の給料が高いため、営業担当の腕とモチベーションが高い可能性が高く、安心できるため。
●第31回満足度調査で総合1位(特に仕事紹介までのスピード1位は重要)を取ったため。
(「月間ビジネス2019年6月号 第31回派遣スタッフの満足度調査」より)
●交通費の支給を求める訴訟で適切な主張をしていたため。
●業界第3位の規模であり、求人数・オフィス数が多いから。
●第31回満足度調査で総合1位(トラブル対応の良さで1位なのは安心できる。)を取ったため。
(「月間ビジネス2019年6月号 第31回派遣スタッフの満足度調査」より)
●大手ではないが、毎日新聞の子会社であり潰れにくそう。
●マスコミ業界という特定の業界に強みを持っているので、編集・WEBデザイナー系の仕事があり、大手で紹介できなそうな案件があるかもしれないため登録するメリットがあると思った。
●世界第3位の規模の人材会社であるため。そして、世界第1位のアデコ、第2位のランスタッドの派遣に関する情報でよさそうなものが見つからなかったため、
●アメリカの会社であり英語の案件が多いため。そして、英語ができる派遣社員の時給はあっさり3000円を超えて、上限がないことが働いている時に分かったため、派遣をするなら英語(と下に書く経理・ITのスキルが必要だと思ったため)
●大手は営業担当が忙しいことが多いため、大手以外も検討しようと思ったところ、大手でないのに知名度知名度が高かったため。
●交通費支給案件や服装自由な案件が多かったため。
●経理に特化しており、スキルアップと仕事確保がしやすくなると思ったため。
●経理に特化している派遣会社の中では、知名度が高かったため。
●自分はITのスキルはないが、もしITのスキルがあったら、登録しておくと思う。理由は、時給が2500円以上と高いし、全案件交通費のため。
●元インテリジェンスの派遣であり、信用できると思ったため。
■検討したけど、登録はいいかなと思った派遣会社です。
調べてもあまりよくわからなかったので、おすすめはしないのですが、こちらも派遣会社も調べました。
※よくわからなかったこともあるので、実際のことはわかりません。
・ネットの評判や、「月間人材ビジネス」という人材ビジネスの専門書の評判が微妙だった。
・確かに別の会社だが、同じグループ会社なので、より評価の高いリクルートスタッフィングだけ登録すればよいと思った。
②アデコ
世界第1位の規模の人材会社なのですが、現時点では派遣に関してあまり興味のあるデータが見つかりませんでした。
世界第2位の規模の人材会社なのですが、現時点では派遣に関してあまり興味のあるデータが見つかりませんでした。
8.【ここは我慢だと思います】派遣先がない期間をつくるくらいなら時給下がった方がまだマシだと思います。
最後に、派遣会社で働いている時に思ったのですが、
「時給が下がるならお仕事紹介を断ります」おっしゃる方が結構多かったです。
すごく気持ちはわかるのですが、多くの派遣会社は3回くらいお仕事を紹介しても、お仕事紹介を断る派遣社員には、お仕事紹介をしなくなってしまうことが多いです。
他の派遣会社からお仕事を紹介されていれば、そのお仕事をすればよいと思いますが、そうでなければ今の派遣先のお仕事がなくなる前に紹介されているお仕事をした方がいいと思います。
なぜなら、とりあえず紹介されているお仕事をしていれば、もっと納得いく仕事を見つけるための時間とお金が作れます。
紹介されている仕事では生活が厳しいとしても、お仕事がない状態よりはまだマシだと思いますし、お仕事をしていない期間を作ってしまうと不利になってしまいます。
9.まとめ
最後にまとめです。
①契約終了の場合、次の仕事を探すまで1か月しかない。
②今の派遣先がなくなったときのために、スキルアップと多くの派遣会社に登録しておいた方がいい。
③大手と知名度の高い派遣会社に登録しておくとよい。
④お仕事が見つからない場合は、時給を下げてでも派遣先を見つけた方がいいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
s新一