最終更新日:2019年10月26日
お疲れ様です。
大手派遣会社で法務(派遣先とのトラブル、派遣社員とのトラブル等法律関係の業務をする仕事です)をしている新一です。
今日は、派遣社員が派遣先でいじめにあった場合に、誰に相談すればよいのか?、どのようにしたら理不尽な目に合わなくてよいのか、ということについて書いていきたいと思います。目次を作りましたので、読みたいところから読んでください。
むしろダメです。
1.派遣先の人にいじめを相談するのはおすすめしません。
まず、相談を受けている中でよくあるケースなのですが、派遣先にいじめを相談してしまう派遣社員がいます。
しかし、派遣先の社員にいじめを相談するのはおすすめしません。
なぜかといいますと、派遣先は面倒くさいことをとても嫌がるからです。社内のいじめの問題はとても面倒くさいものです。
しかも、派遣先の人は派遣社員さんは、「自分の会社の人」という見方をしてくれません。
(※正社員でも人間関係等人間関係に関することは大分適当に扱う会社もたくさんありますが。。)
しかもしかも、企業が派遣を使う理由は、自分の会社で雇用に関する責任を負いたくないからです。雇用に関する責任とは、例えば給料を払い続ける義務とか、労働者(派遣社員)のキャリアを考える義務とか、メンタル面のケアとか、人間関係とか、そのような働くうえでケアが必要なことすべてです。
しかも、派遣を使うメリットは、不都合なことが起きたらすぐに契約関係を終了させることができる点にあります。
※実際は解雇ではなく、「契約を更新しない」ということで解雇はできません。
※解雇はできないのですが、けっこう派遣社員を解雇できると考えている人が多いので、ほんとひやひやします。。
・派遣先は社内のいじめのような面倒くさいことを嫌がる
・雇用主のとして責任を負う気はない
という理由から、派遣先に相談しても、「社内で調べてから対策取りますね」みたいな適当なことを言われて、ごまかされることが多いと思います。
ごまかされるで済めばまだよいですが、最悪のケースでは、「契約更新無し」になるおそれがあります。
実際、派遣先にいじめを相談したことをきっかけに、契約更新がなくなった派遣社員は結構多いです。
その理由は、派遣先からすれば、いじめの調査とか、その後の人間関係の調整とかするくらいなら、派遣社員を変えてしまうほうが楽だからです。
2.派遣会社(派遣元)の営業にいじめの相談をしてみる。
派遣先からすれば、いじめの調査とか、その後の人間関係の調整とかするくらいなら、派遣社員を変えてしまうほうが楽です。
しかも、下手をすると、契約更新なしになってしまう恐れがあります。
いじめられていることを派遣先に相談し、解決してくれるわけでもなく、むしろ契約更新なしになってしまうなんてひどい話ですが、可能性は結構高いです。
そこで、まずは、自分の派遣会社の営業に相談してみるのが一番無難です。
ただし、派遣会社は基本的に派遣先のいいなりです。
知っている人たくさんいると思いますが、これが実態なので、覚えておいてください。
派遣先と派遣会社の力関係は、圧倒的に派遣先が上です。
これを知ったうえでも派遣会社の営業さんに相談するのがまず先であると考えるのは、派遣先にいじめを相談してもいいことが全くないのと、派遣会社の営業が間に入るとまだ話を聞いてくれる可能性が上がるからです。また、派遣先のいいなりのためいじめを解決できなかったとしても別の派遣先を探してくれる可能性があるためです。
腕のいい営業さんであれば、派遣先にいじめを放置しておくことのリスクや、派遣社員が労働局に駆け込んだり、訴えたりすることのリスクを説明してくれて、少しでも派遣社員の環境がよくなるように対応してくれる人がいますが、そうでないと派遣社員を交替するだけで対応完了するおそれがあります。
そのため、もし先に派遣会社にいじめを相談してしまうと、派遣会社の営業が頼りないと、単に派遣社員を交替して対応しようとするため、「契約更新無し」ということになってしまいます。
この場合、契約更新がない理由は当然「いじめを相談したから」という理由にはしません。
例えば、派遣先のポジションがなくなったから(いわゆる「ポジションクローズ」)とか、コミュニケーション能力が足りないからとか、スキルが足りないから、とかの理由にします。ちなみに、いじめが発生しているときは、基本的に多少なりコミュニケーション上の問題があることが多いので、「コミュニケーション能力が足りないため契約更新無し」と言われてしまった場合、完璧な反論は無理なことがほとんどです。
そのため、いじめで困った場合、派遣先に相談せず、まずは派遣会社の担当者に相談しましょう。
派遣会社の担当者の腕がいい場合は、派遣先と交渉してくれますし、しっかり法務部門・コンプライアンス部門に相談したうえで対応してくれます。
ちなみに、もしいじめを相談しても派遣会社の担当者がまともに取り合ってくれない場合は、いじめの事実をできるだけ証明できるようにしておいて、労働局に相談するという方法があります。
ただし、残念ですが、派遣会社の担当者に相談してもダメ、派遣先の人に相談してもダメ、といいう場合は、正直、①派遣会社・派遣先を訴える、②派遣会社を変える、③いじめに耐える、の3つしかありません。
そして、①と③を選んだ場合は同じ派遣先で働くのはかなり精神的につらいと思いますし、②を選んだ場合は当然別の派遣先で働くことになります。
ちなみに、私だったら次の派遣先が見つかった時点で、今の派遣先を辞めます。契約期間の途中では辞められないため、契約期間終了までまだ時間がある場合は、いじめの事実を派遣会社の担当者に一度伝えて終了させてくれるように相談します。それでも終了させてくれない場合は、「ではいじめを解決してください。もし解決できないなら労働局に相談します」と伝えます。
ほとんど労働局に相談する、というと派遣会社の担当者はパニックになります。また、次の派遣先が見つかっている場合は派遣先の社員さんや指揮命令者に相談してもリスクはありません。
派遣社員は、辞めたくなったら辞めることができることが最大のメリットなので、辞めてしまった方がいいと思います。正社員だとこれができないので、たくさんの人がつぶれてしまっています。
我慢することは本当に無駄だと思います。
3.労働局にいじめを相談するのも1つの手ですが、ほとんど揉めてしまいます。
さて、2で少し書きましたが、いじめについては労働局に相談するという方法もあります。
各労働局にはいじめの相談窓口があることが多いです。
当然無料です。労働局は無料で相談できる相手としては、一番いいと思います。
相談は、友人か、労働局、派遣会社の担当者のどれかがいいです。
・東京労働局のいじめの相談窓口はこちらです。
↓
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/roudoukyoku/kanren_shisetsu/annai.html
・神奈川労働局だとこんな感じです。
↓
https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/madoguchi_annai/soudanmadoguchi/socorner.html
・大阪労働局です。
↓
https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/roudoukyoku/kanren_shisetsu/corner.html
・名古屋は愛知労働局です。
↓
https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-roudoukyoku/roudoukyoku/kanren_shisetsu/sougou_roudou_soudan.html
労働局にいじめを相談するのは1つの方法ですが、ほとんどの場合揉めてしまいます。
そのため、労働局に相談するのは、今の派遣会社を辞める準備をしてからの方がいいです。
辞める覚悟や準備がまだの場合は、相談だけにして、派遣先や派遣元には連絡しないようにしてもらった方がいいです。
そのため同時進行か、相談より前に他の派遣会社に登録しておいて、新しい仕事を紹介してもらうようにした方がいいです。
ちなみに、トラブルだと思われた場合は、新しい仕事は、別の派遣会社の方が紹介してくれる可能性が高いです。
■おすすめの派遣会社をまとめましたのでよかったら読んでください。
☞絶対に登録するべき!新一おすすめの派遣会社まとめ
万が一法令違反になってしまった場合には、行政やマスコミなどが厳しく批判するので、 トラブル対応は大手の方が丁寧にしてくれます。
そのため、大手の派遣会社はすべて登録しておいた方がいいです。
☞新一おすすめの派遣会社まとめ
■正社員を目指す人に書いた記事です。
>>【エージェントの友達に聞いて再確認しました】やっぱり派遣から正社員を目指すなら転職エージェントを使った方がいいです。
それと、つなぎでバイトするのも選択肢としてはありです。
☆ここからマッハバイトの登録画面に進めます。
↓
4.いじめを我慢するくらいなら他の派遣先で働くか、バイトにするか、転職するのがよいと思います。
私は、いじめに我慢しながら働くくらいなら、別の派遣先を見つけてはやく今の職場を変えるのいいと思います。
☞新一おすすめの派遣会社まとめ
派遣はそもそも、同じ職場で長く働くことを前提とした仕事ではないです。
人間関係はどこにいってもつきものですし、人としてよくない人間がいる職場で働くのはよくないと思います。
また、正社員を目指す方はこちらの記事を読んでください
>>【エージェントの友達に聞いて再確認しました】やっぱり派遣から正社員を目指すなら転職エージェントを使った方がいいです。
今日は以上です。
読んでいただきありがとうございました。
S新一